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2005年6月19日

●日本海軍の護衛駆逐艦

日本海軍の護衛艦艇としては海防艦、水雷艇、掃海艇、駆潜艇などが存在しますが、護衛駆逐艦に相当する艦となると艦隊型駆逐艦である丁型(松、橘型)となるでしょう。

丁型はソロモン諸島を巡る戦闘で多数失われた駆逐艦群を補うべく計画された戦時量産駆逐艦で、船体形状はそれまでの甲型や乙型駆逐艦とは異なり、当時建造中であった丙型海防艦に近いものです。

武装は甲型駆逐艦の約半分となり、速力も28ノット程度と低速でしたが建造期間は7~8ヶ月程度と短期間でした。

ただし、前期建造型となった松型はブロック工法を取り入れていない為に効率が悪く、後期型の橘型では船体設計の改善(トランサム・スターン採用、ナックル廃止など)とともにブロック工法採用を実施しています。

松型でブロック工法が採用されなかった理由としては船体への溶接箇所を厳しく制限されていたためですが、この規則制定は1939年であり、最上型軽巡をはじめとする溶接採用艦に不具合が多かった事が原因となっています。

なお、ブロック工法を大々的に採用した米海軍においては先述のように急速建造に絶大な効果があり、最短建造期間は僅か2~3ヶ月となっています。

また、米英駆逐艦と比べると武装はともかくとして電波、水測兵器の能力差は覆いがたいものがあったことは。

丁型は昭和19年度と20年度予算で計74隻の建造が計画され、最終的に32隻が就役するにとどまっています。

米英の護衛駆逐艦建造数からすればかなりの差がありますが、これが彼我の国力の差であるといえるでしょう。

2005年6月14日

●アメリカの護衛駆逐艦

アメリカ海軍の護衛艦艇は護衛駆逐艦が大半です(警備艇もありますが)。
また、所謂「平甲板」型の第一次大戦型駆逐艦も多数在籍していたためこれらの艦も対潜護衛などに駆り出されています。

新造の護衛駆逐艦としてはエヴァーツ級、バックレイ級、キャノン級、エドソール級、ジョン・C・バトラー級が存在しますが、
これは機関の違いによるもので、武装の差異等は基本的にありません。
米海軍としては全艦を完全同型としておきたかったのですが、ギヤードタービンの製造能力は既に限界に達していたため、比較的余裕のある潜水艦用ディーゼルエンジンを搭載することとなります。

これがエヴァーツ級ですが、潜水艦用ディーゼルエンジンも潜水艦の大増産に加えてLSTなどの大量建造の煽りで十分な数を満たせず、原計画で12,000馬力の予定が半分の6,000馬力となってしまい、性能不足は否めませんでした。

代わりに12,000馬力発揮可能なターボ・エレクトリック機関を搭載するバックレイ級及びラッデロウ級の建造に移行していますが、この両クラスは機関搭載スペースの都合上全長が約3m延長されて91mとなっています。
この船体が護衛駆逐艦の標準型となり、エヴァーツ級同様の6,000馬力ディーゼル・エレクトリックに戻ったキャノン級、通常のディーゼル推進機関採用のエドソール級も91mとなっています。
最終型であるジョン・C・バトラー級に至って漸く初期計画通りの蒸気タービンを採用しています。


武装は艦隊型駆逐艦と同じ38口径12.7cm単装両用砲を2基搭載する様に設計されていましたが、こちらも供給能力が限界に達しており、後期建造艦までは代わりに50口径7.6cm単装両用砲3基を搭載していました。
また、火力不足が問題視された結果としてラッデロウ級、ジョン・C・バトラー級に至って12.7cm単装両用砲を3基に増強されています。
近接対空火器も40mmボフォース機銃も主砲同様で、また供給の優先順位も高くなかったこともあって結局28mm四連装機銃を装備することとなります。
対潜火器に関してはヘッジホッグ1基、爆雷投下軌条2基、同投射機8基(爆雷)を装備しており、また水測兵器の優秀さもあって有力な対潜艦となっています。

護衛駆逐艦の発注は1941年11月から始まっており、1943年春までの総発注数は1,005隻に達しており、戦局好転や戦争終結による建造取り消しもありますが合計563隻が就役しています。