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2005年9月 1日

●イギリス海軍の大型空母なんてのも

マルタ級は1942年から設計が開始されたイギリス空母史上最大級の空母です。
NavyFieldでもイギリス最後の空母として実装が予定されていますが・・・何時になることやら^^

さて、史実のマルタ級は1943年2月から具体的な設計が開始されますが、このときの要求は水線長で850~900フィート、満載排水量で54,000t以下。更に一層式乃至二層式の閉鎖式格納庫を持つものとされています。

機関は5軸、あるいは4軸とされています。なお、5軸推進の場合は戦艦プリンス・オブ・ウェールズの戦訓などからスクリュー軸路、特に中心線上の軸路防御が不十分となる、と考えられていたようです。

装甲は飛行甲板に4in、格納庫甲板には5inが望まれており、それまでの装甲空母よりも強固なものとされています。

さて、同年7月17日にこれに基づいて設計された二つの設計案 ("B"案と"C"案) が比較検討されています。
両案のもっとも大きな差異は"B"案は一段の閉鎖式格納庫+装甲飛行甲板、"C"案は二段の開放式格納庫+無装甲の飛行甲板という点でした。

"C"案では飛行甲板を非装甲とする代わりに格納庫甲板に4in、機関室・弾薬庫上部に6inの装甲を備え、満載排水量は61,060tとされていました。のちに閉鎖式格納庫に変更された結果、3,300t程度の排水量増加が見込まれていました。

結局10月8日に承認が降りたのは"C"案で、これを軸として詳細な設計が進められることとなります。なお、これ以前の7月の段階で三隻の建造が承認されていました。

しかしある程度設計作業が進んだ1944年4月に開放式格納庫採用が海軍上層部から蒸し返されたことによって状況が一変します (設計部門では閉鎖式の方が各種戦訓を鑑みると極めて有利と考えられたようですが) 。
5月には開放式格納庫採用が (半ば強引に) 決定されますが、この結果予定より8ヶ月も遅れてしまうこととなります。

これを受けて新たに"X"案が作成されていますが、"C"案がかなり大型化してしまっていたため重量の軽減が図られることとなり、水平装甲は機関室・弾薬庫上部などに6inの装甲が張られるのみとされています。その一方で水中防御は2000ポンド対応とされています (実験では1000ポンド程度までだったようですが)。

また、航空艤装の面では15機を5分で格納庫から飛行甲板に上げることが要求された結果、舷側エレベータ2基と通常のエレベーター2基の計4基が装備されています。

結局の所満載排水量は60,000t前後とやはり巨大なままとなってしまったので、全長を750フィート又は850フィートとした小型案の作成が要求されています。
大きい方が航空機搭載能力に対する費用対効果、重量対効果は優れていますが、実際問題として900フィート級 ("X"案は938フィート) を扱えるドックは極めて限られているために850フィート級とした案を設計することとなります。

850フィート級の案は"X1"案と呼ばれていますが、この設計案では若干の防御力強化がなされています。
"X"案では水平装甲6in、舷側装甲3inとされていましたが水平装甲を4inとする代わりに舷側装甲を4inとして対ロケット弾、誘導爆弾防御としています。
また水中防御もカタログデータでは2,000ポンドから1,200ポンドに減少しているものの配置変更などで実質的防御力は向上しています。

小型化を目指した"X1"案でしたが全長は888フィート、満載排水量は56,800tとそれほど変わらず、更なる改正中にWWII終結と軍事費の大削減を受けて結局建造自体が中止されることとなります。